BP(Base Pointer)とSP(Stack Pointer)は、コンピュータのアーキテクチャで使用される特殊な汎用レジスタです。主にスタックの管理や関数の呼び出しに関わる役割を持っています。
### 1. BP(Base Pointer)
BPは、関数内でのローカル変数や引数にアクセスするための基準となるポインタを保持するレジスタです。特にx86アーキテクチャで使用されることが多く、関数が呼び出されると、スタック上の現在の位置を示す値がBPに保存されます。これにより、関数内のローカル変数や引数に対して、BPを基準にした固定オフセットでアクセスできます。
### 2. SP(Stack Pointer)
SPは、スタックの現在のトップを示すポインタを保持するレジスタです。スタックはデータをLIFO(Last In, First Out)方式で管理するメモリ領域で、関数の呼び出しや戻り、局所変数の保存などに利用されます。データがスタックにプッシュされると、SPはスタックトップのアドレスを示すように変化し、データがポップされると、SPもそれに応じて変化します。
### 関数呼び出しの際の使用例
– 関数が呼び出されると、スタックに戻りアドレス、引数、レジスタの内容などがプッシュされます。
– BPは現在のSPの値を保存し、次に関数内でローカル変数や引数にアクセスする際の基準として使用されます。
– 関数が終了すると、BPに保存されていた値がSPに戻され、スタックがクリーンアップされます。
これらのレジスタは、効率的で安全な関数呼び出しとメモリ管理を行うために重要です。